STAのイオンモール石巻での活動は5回目になります。
今回も山形大学の学生さんを始め多くの方々にご協力頂き、キャスト15名で、実験ブース「モーターを作ってみよう」とトークイベント「私たちの未来と科学・技術 2」を開催しました。
STAがイオンモール石巻でのイベントに初参加した時(2012年3月)と比べると、随分と復興が進んでいるようにも見えましたが、未だ13000人以上の方々が仮設住宅にお住まいとのことでした。
そのような被災地の方々に、少しでも喜んで頂けるものになるようにと願いつつ、石巻でのイベントを実施してきました。
(N.M)
9月27日、宮城県石巻市で開催された「科学で東北を盛り上げ隊!@石巻」というイベントで、3人のゲストを招きトークイベントショーが行われました。
テーマは「私たちの未来と科学技術2」。
現役の科学技術者の方々をゲストに様々な質問に答えていただく形で、ゲストの方々の研究内容と私たちの生活との関わりや、イベントに参加していた学生などへ向けてのメッセージなどお話しいただきました。
ゲストは、川合大祐さん、千田はるかさん、林沙織さんです。
時間は1時間程度で、ステージに上がりパワーポイントなども使いながら終始和やかに進みました。
観客は、その日イベントに参加していた高校生や大学生、学校の先生方や会場に立ち寄ってくださった一般のお客様などでした。
初めてのトークイベントということでゲストの方々の緊張した面持ちに私もドキドキしながら挑みましたが、トークするうちに笑顔がこぼれたり観客とのコミュニケーションをしたり楽しみながらできたと思います。
今回は特に観客に学生が多かったということで、行っている活動の説明などはもちろんですが、特に「なぜ理系に進もうと思ったのか」や「今の活動をしようと思ったきっかけ」など進路選択のことについて詳しくお聞きしました。
また、ゲストの方3人のうち2人が女性だったということもあり、「女性の活躍」などのこともお聞きしました。
このトークショーの中で、なにかこれからのことを決めるきっかけのようなものを感じたり、大人の方にも改めてなぜ選んだのかを思い出していただけていたりすればいいと思います。
そして、最後は会場である石巻の方々へのメッセージで締めくくりました。
トーク中に観客の方からの質問は残念ながらありませんでしたが、終わるとゲストの方々に質問に来ていました。
終わった後のゲストの方々のほっとした顔が忘れられません。
私自身文系という意識から理系に苦手意識がありましたが、このイベントを通して印象が変わりました。とてもいい経験ができたと思います。
(山形大学ラジオサークルHBK 1年 柴田美咲)
以降は、イベント後にゲストの方々からいただいたメッセージです。
*^*^* ゲストからのメッセージ:1 *^*^*
人々の生活は発見や発明によって変化してきており、その生業は今後も変わらないものでしょう。
発見や発明には科学が大きく貢献しています。
その科学は論理的なものの考え方を基本とします。
論理的なものの考え方を身につけて、人々の生活に貢献できれば、自身も面白い人生になるだろうと思います。
(川合)
*^*^* ゲストからのメッセージ:2 *^*^*
震災後、日本全国の研究者が東北復興のために、家やロボット、材料など様々な分野で知恵を絞っています。
研究から得られた英知は10年後20年後の私たちの生活を豊かにし、そして世界の人々の生活を豊かにしてくれるでしょう。
東北復興から生まれた技術や知恵が世界に羽ばたくことをみんなで応援していきましょう。
(千田)
*^*^* ゲストからのメッセージ:3 *^*^*
これまでもこれからも日本の豊かな生活を支えるのは科学の力が根底にあります。
イベントに参加してくださった学生さんが少しでも科学にかかわる仕事に興味を持っていただければ嬉しいです。
東北の皆さんに笑顔が戻るよう今後も科学を通じて繋がれたらと思います。
(林)
2014年9月27日に、サイエンス&テクノロジー for All(STA)のスタッフとして、石巻イオンモールで開催した 「科学で東北を盛り上げ隊!@石巻」のお手伝いをさせて頂きました。
今回のSTAブースでは、子どもたちに、エナメル線や磁石、紙コップを使ったモーター作りを体験してもらいました。
モーター作り自体は、STAでは過去に何度か実施していますが、STAスタッフとして参加して面白いのは、メンバーがその度に異なることです。
外国人がいたり、ベテラン技術者や文系の方など、年齢や性別、職業も様々です。
今回は、山形大学の学生さんが多く、さらに活気あふれる雰囲気となりました。
モーター作りについては、私も何度か経験しているはずなのに、一発で動くことは多くなく、サポートするこちら側も、いつも動くまで冷や汗ものだったりします。
子どもたちと試行錯誤の繰り返しで、ようやく動いた時の子どもたち、それを見守る保護者の方々の「パッ」と晴れ渡るような表情に、モーター作りの喜びを感じています。
それから、今回の手回し充電池の充電は、東京にある戸山高校の生徒たちによるもので、そのことを伝えると、特に保護者の方が驚いている様子でした。
大げさかもしれませんが、一見、無機質な電池に、生徒たちのがんばれ!というエネルギーが宿り、また違った物体に見えるから、とても不思議でした。
私は、石巻と同じく、東日本大震災で津波被害のあった宮城県沿岸部に住んでいます。
沿岸部でも、実際に津波被害にあった家と、そうでない家の復興の格差は大きいです。
もしかすると、保護者の方といっしょにイオンモールにやって来られる子どもたちは、比較的、恵まれている方かもしれません。
モーター作りは、私が子どもの頃に、近所のお兄ちゃんたちに教わったビックリするような不思議なこと、楽しい経験と似ているように感じます。
今回、モーター作りを経験した子どもたちが、当日来られなかった子どもたちに、同じように教えて、楽しさの輪を広げていってもらいたい、そんな風に思っています。
たかが小さなモーター、されどモーター、それがみんなを繋げて、楽しい思い出がいっぱい出来たら、そんなに素晴らしいことはないですね。
集まってくれた沢山の子どもたち、どうもありがとう!
(宮城県 さとうだい)